胃がん

胃がんについて | 奈良市の江川内科消化器内科医院

胃がんとは

  • 胃がん
  • 胃がんは、胃粘膜の細胞ががん化して増殖することで発生し、進行すると胃の外側に達して周囲に浸潤し、転移を起こす可能性があります。
    一般的な胃がんは胃粘膜の表面に発生しますが、スキルス胃がんは胃壁自体を硬く、分厚くしながら進行するため、早期発見が難しい傾向があります。
    日本人に多いがんの一つであり、早期発見が治癒率向上につながるため、40歳を過ぎたら胃内視鏡検査を検討することが重要です。早期の胃がんには自覚症状がほとんどないため、検査が必要です。

胃がんの原因

最も主な原因はピロリ菌感染です。ピロリ菌に感染することで、胃粘膜は慢性的な炎症を起こし、それが胃の萎縮性変化を引き起こします。この萎縮性胃炎は、がんが発生しやすい状態となります。
また、喫煙や塩分の過剰摂取も同様にリスク要因とされています。
胃の炎症が慢性的に続くと、胃炎が進行して胃がんリスクの高い萎縮性胃炎になることがあります。

胃がんの症状

胃がんは、早期段階では症状がほとんど現れず、進行した段階でも症状が明確に現れにくいです。
一般的な症状には、みぞおちの痛みや不快感、胸やけ、食欲不振、吐き気などがあります。また、黒色の便や貧血、体重減少などの症状も見られることがあります。
これらの症状は、胃がん特有のものではなく、胃潰瘍や胃炎などでも起こり得ます。
そのため、これらの症状が現れた場合には、胃がんの有無を確認するために検査を受けることが必要です。

胃がんの検査

胃がんを確定するための検査

胃内視鏡検査は、胃粘膜を詳細に観察し、疑わしい部分を発見した場合には即座に組織を採取して病理検査を行うことができます。これにより、確定診断が可能となります。
X線検査では微細ながんの発見が難しく、大きながんが見つかっても胃内視鏡検査が必要とされることがあります。胃内視鏡検査を最初から行うことで、無駄な被曝を避けることができます。
当院では、AIを活用した画像認識機能により、胃がんや食道がんの病変部を高い精度で検出できます。
疑わしい部分が見つかれば、即座に組織採取を行い、病理検査によりがんの有無や種類を確認し、確定診断を行います。

胃がんの進行具合を診断する検査

胃がんの治療方針を決定するためには、がんの進行度を正確に判断する必要があります。
がんがどの程度深くまで胃粘膜に到達しているか、周辺のリンパ節への転移の有無、近隣の臓器や遠隔転移の有無、腹膜への浸潤の有無などを調べ、進行度を診断します。
早期の胃がんや特殊なタイプの胃がんを発見するためには、内視鏡検査が不可欠です。
現代の内視鏡技術の進歩により、がんの早期発見と治療が可能になっています。定期的な胃内視鏡検査(胃カメラ検査)を受けることが重要です。

胃がんの治療

胃がんの治療方針は、まずがんの進行具合を評価して決定されます。
内視鏡的診断に加えて、専門医療機関にてCTやMRI検査、PET検査などにより、周囲のリンパ節や他の臓器への転移の有無を確認した上で、総合的に治療方針を決定していかなければなりません。

内視鏡治療

がんが浅い層に限局している場合に選択されます。
内視鏡を使用して胃の内側からがんを切除します。リンパ節転移の可能性が低く、病変を完全に切除できると判断される場合に行います。
内視鏡的切除術の方法には、EMR(内視鏡的粘膜切除術)やESD(内視鏡的粘膜下層切除術)があります。

手術

がんが進行しており、内視鏡で十分に切除できない場合や他の臓器への転移がない場合に選択されます。
胃を切除し、必要に応じて他の臓器と吻合させる手術です。
腹腔鏡手術や開腹手術が選択されます。

薬物治療

他の臓器に転移がある場合や手術が困難な場合に行われます。術前化学療法や術後化学療法などがあり、がんを小さくするためや再発を抑えるために行われます。
内服や点滴など多様な方法があり、ガイドラインに基づいて組み合わせて使用されます。

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